こんくそブログ

少しだけ人生を無駄づかいしたくなったら。

会社を改善しようとしたサイテーな僕の話

ブラック企業改善リスト

退職前に書いた「改善リスト」が出てきた。

一応立場は中間管理職であったので、課題として持っていたけれど実現できなかったことや、自分が理想とする職場環境を作るために必要と思ったことなど、当時の僕が思いつく限りを書き記したものだ。

100項目を超えるリストは、将来を見据えて個人で努力できること、部署で取り組むこと、全社で取り組むことなどさまざま。
改善が必要な理由や、改善後の効果も添えてある。
実現できれば、いくらかは明るい未来を描ける会社になるだろう。

せめてものご恩返しのつもりで作った改善リストだが、「辞めていく人間がこんなものを残したところで迷惑だろう」と思い直し、結局誰にも渡さなかった。
書いたことで気持ちがスッキリしてしまったのかもしれないし、辞めるにあたって経営陣にアレコレ言われたのを根に持っただけかもしれない。

1年半近く経った今、改めてリストを読み返してみたら、渡さなくて正解だと思った。
会社の閉塞感を何とかしたくていろいろ勉強していたから、内容は我ながらいいこと書いてる。だけど、書き方がマズイ。

「●●しなければ」とか「●●できないと●●だ」とか「●●すべき」とか。
現状全否定。ネガティブワード満載。
どこか上から目線であーだこーだと、当時の僕のねじれた気持ちが伝わってきて、いろんな意味でイタイ。控えめに言ってサイテー。僕、病んでたんだなあ

現在の様子を知りたくなった

そんなことを考えていたら、前職場のメインクライアントが収益力アップを図るためM&Aを行うというニュースが入った。
前職場にとっては、M&A先の企業に出入りしている同業他社とバッティングすることになるわけで。つまり1つに減った企業をめぐる戦いが始まる。
気になったので、久しぶりに元同僚に連絡をとってみた。

「ピンチかもしれないけど、できることがいっぱいあるね」と言ったら
社長はじめ全体的に危機感も元気もなくて困る、と言っていた。うちの会社がみんなでまとまるのが苦手なのはよくご存じでしょう、とも。
リストを作った当時の空気が流れてきた気がして、返す言葉が見つからなかった。

なんだか、環境はいろいろ変わっているのに事態は悪い方へ向かっているようだ。
「やっぱりなあ」という気持ちと、「いわんこっちゃない」という気持ちが混ざり合った挙句、僕は「ほらね、僕がいないと困るでしょ」と思いたいのかもしれない、と気づいた。

仕事で実績を上げて見返すならともかく、相変わらずな人たちを外から見て留飲を下げようだなんて僕って相変わらずサイテーだなという結論に至った次第であります。

年月は人を変えるというけれど、人はそう簡単に変わらない。周りも僕も。
ああ、やさしくなりたい。 

「やさしさ」という技術

「やさしさ」という技術