こんくそブログ

少しだけ人生を無駄づかいしたくなったら。

恩だか仇だかわからんものを返した

個人的にサイト制作の仕事を頼まれた。
僕がペーペーだった頃にいろいろよくしてくれた人からだ。

「嫌がると思うけど…」と話し始めたので嫌な予感がした。

クライアントは僕の元上司だった。レスポンスと金払いが悪いのだ。
その人と元上司は昔からの付き合いで、今でも交流があるという。

思いっきり嫌がる僕に「私が間に入ってやる仕事だから大丈夫」と言う。
ほかに引き受けてもらえそうな人がいない、助けると思って、というので恩返しのつもりで引き受けた。

その人と何度か打合せをし、支給された素材に僕が用意した素材を加え、制作に入った。
個人で受けたことなので、自宅に帰ってからの作業。それでも一週間ほどの徹夜で仕上げることができた。

ひとまず完成させ、なぜか途中から僕に直接メールを寄越した元上司にもいい感触をいただいて、追加の修正指示が来るたびに修正して翌日には提出した。
直接元上司とやりとりするのは嫌だったし、状況を知らせるためその人にもCCでメールを送る。
こういうところを端折るとトラブルのもとになるからね。

で、七月末に修正の報告をしたのだが、そこから四カ月音沙汰なし。
こちらも少しはアクションを起こせばよかったのかもしれないけれど、制作だけを担当する約束だし、こちらが送ったメールを見ていないってことはないはずで。

 

知人に軽くそんな話をしたところ、たまたまその人と知人が飲みに行くという。気を利かせた知人が話を振ってくれたようで、翌日丁寧なお詫びのメールが来た。

ここまで放置したのにちょっと知人が話したら即メールするとはどういうことなの?
忘れてるわけじゃないけどまあいいや、ってほっといたということかな。

 

メールには放置したことへのお詫びと、ひとえに自分の責任であると書いてある。

遅れた理由として元上司に何度か修正と請求について尋ねたけれど「他の人に確認するからまだ待ってくれ」と言われてしまった、と。

「まだ待ってくれ」。
ははは、これは期限なく延ばされて、完成してないから請求させないって手口だわ。
長年付き合っててまだわかってないのかなこの人。
状況知らせてくれたら「いつまで待ちますか?」と返せたのにと思うと悔しい。

ついては年末にここまでのお詫びとして少しだけど自腹でお金を払いたい。
必ず完成までこぎつけてお金は必ずペイさせます、って状況から制作費も運営費もないっぽいことが明らかなのにこの人どこからそのお金を搾り取るつもりなのだ。
元上司はない袖もある袖も振らないぞ。
元同僚が支払いを何年も待たされたのを、僕は知っている。

最後は「どうか寛容にお待ちいただければ幸いです」と締めくくられていた。

 

寛容に冷静に淡々と返事を書こう、ダメ案件を承知で受けたのだからガマンしようと思ったけれど、元上司の顔がチラついたらもう無理だった。
無責任と責められてもお互い様だ。今逃げないとダラダラといいように使われるだけだ。なので、

やる気もお金もないのがわかったので終わりにしましょう。
請求も無駄だと思うので不要だし、これで元上司とは縁切りするのでよろしく。
ご恩返しのつもりで受けた仕事なので、あなたの懐を痛めることもありません。

というメールを、理由も添えて丁寧に書いた。

寛容さは辛うじて最後に集約した。
「もし気にかけてくださるのでしたら、子育てが落ち着いた頃にでも飲みに連れていってください。」

下の子0歳児。子育てが落ち着くのって……相当僕も根性曲がってるなあ。

 

イラッとされないビジネスメール 正解 不正解

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