里芋の煮物で一部の芋が固い理由を聞いたので
(本当かどうかはわからないよ、念のため)
里芋の煮物を食べていると、柔らかく煮えた芋の中に、たまーに「…なんでお前だけ固いの?」ということがある。よくある。料理上手だった母が作ってくれた煮物ですらそうなので、「これは病気の芋なのだろうか」などと思っていた。
知人にふとそんな話をしたところ、聞いた話として、理由を教えてくれた。
「固い土の中でできた芋だから」というのがその理由。
里芋は、土を掘り起こして柔らかい土の中で育てられるのだけれど、根っこが必ずその「柔らかい土」に収まっているとは限らない、というのだった。
掘り起こされていない固い土の中に張った根から成長した芋は他の芋よりちょっと固い芋になるのだ、と。
収穫時には機械で掘りかえすから、柔らかい土で育ったものとどうしても混ざってしまうのだそうだ。
つまり、やんちゃで冒険心あふれる一部の根っこが固い土を押しのけ、堅苦しい世界をたくましく生きた結果が、あの芋だったのだ。
病気かもなんて思ってすまなかった。ヌルイ環境で育ったほかの芋と同じように、簡単に柔らかくなるわけにはいかないよな。
長年不思議に思っていたことが腑に落ちたので書きました。
検索したら理由はほかにもたくさんあるみたいだけれど、僕はこの「たくましい芋」論で納得することにしたから、いいんだ。