身内の借金を返済して生活を立て直すためにしたこと
身内(妹)がリボ払いで借金が雪だるまというか火だるまになっていたためいろいろやった備忘録。
同様の立場におかれたみなさまにはまことにおつかれさまです。
なんでリボ?という理由がテキトーすぎて脱力
そもそも教えなきゃならないようなものか?とも思ったのだけれど、教えなかったからこうなった、ということで反省しつつ、二度とこのようなことが起こらないようにしなくてはならない。
- そもそもリボ払いにしたきっかけは何なのか
- そんなに必要なことだったのか(例えば男に貢いでいたとか友達への見栄だとか、そういうことが原因だったらその対処も必要になるので)
を確認すると、「時間を節約したくてルンバを買おうと思った。分割のつもりでよくわからないままリボ払いにした」と。なんだそれは。
それをきっかけに、「今月の引き落としが足りない→キャッシング」を繰り返すうちに膨らんだということのようだ。クレジットカードの履歴をみると、大したものは買っていないのだけれど、ちょいちょいリボ払いしていることからも、日常的に深く意識することなく借金している様子が見て取れた。
借金の理由が深刻なものでなかったことに多少ほっとしつつ、月の収支を把握しないまま借金することのリスクをコンコンと説く。お金ないのにルンバなんて買いやがって(うらやましい)。
自己責任っていうけどさ
なんでこんな状態なのに相談しないのだ、と問うと、他のきょうだいがすでに結婚していることもあり、身内に相談できなかったし、「自分のことは自分でなんとかしなきゃ」と思っていたらしい。(けどその方法が「転職しよう」だったり「バイト増やそう」であるあたりが安易すぎて何とも言えない気分になった。)
妹はいわゆる「ゆとり世代」ではあるけれど、ゆとり教育よりも「自己責任」という言葉が濫用される中で育ったことが不幸なんじゃないかな、と感じた。誰にも相談できないまま、どうしようもなくて気に病んでるうちに半分ノイローゼみたいになって、仕事や職場の不満も全部他人のせいになっていく、という悪循環に陥っていたところも含めて。世の中のどの程度の人が自分の責任で暮らしているというのだろう。多くの人と、助けあって生きてるのが人間じゃないのか。いろいろ便利になって、一人で生きていける時代になったように思えるけれど、それは間違ってるぞ、と。
結局のところ、毎日不安で仕方なかったらしい。そりゃそうだろう。たまには客観的に自分を見て、おかしいなと思ったら相談しろ、と言ったら泣いてしまった。
借用書を作り、条件提示
とにかく返済しなくては。いくら身内でもお金のことはちゃんとしないと!ということで、借用書を作った。
- 何年で返済
- 月々いくらを僕に返済する
- クレジットカードと通帳、キャッシュカードを僕が預かる
- 家計簿をつけ、僕と共有する
- 新しいクレジットカードの作成は認めない
- 違反したら一括で返済する
という条件で、ワードで簡単に作ったものを提示。
日付を記入し、署名捺印(実印)、二通作って割り印押して、各々保管した。
お金を貸すだけでは問題解決にならない
3の「僕が預かる」については、少し迷ったのだけれど、
- 無計画な支出を防ぐことができる
- 返済の取っぱぐれがない
ということと、もう一つ大きな理由がある。
僕が収支を把握して、少しずつでも貯蓄できるようにコントロールすることで、生活と心を安定させることが大事、ということ。ストレスによる無駄遣いも減る。お金がたまる。という好循環を作り上げ、その安心を実感・持続させないといけない。
自分でそれができないからこうなったのに、「代わりに返してやったんだから、これからはちゃんとやれよ」と任せきりにしてしまうと同じ失敗を繰り返すケースが多いというアドバイスをされたのだ。
通帳もカードも預かるので、僕が生活費をおろして毎月届けなきゃならない。
正直面倒だけれど、月に一度顔を見るのも兄の役目、と割り切るしかないなあ。その方が安心だし。
借金完済。カード会社によっては指定のATMでないとダメ
本人確認が必要なのでカードと本人を用意したうえで、クレジットカード会社に連絡して一括返済する旨伝える。ついでにリボ払いにならないよう手続き。
金額を聞いたら、予想していたより10万多くてゲゲゲと思いつつ、ATMへ。
2社から借りていたのだけれど、セゾンカードはセゾンATMでないと返済ができない。セゾンATMがどこにあるのか事前に確認しておかないと、タイムロスになる。平日時間を作って対処する場合は注意。
というわけで、ふたつ離れた市までドライブして、返済を済ませた。
兄の口座は、風前の灯火っ!!!
Googleスプレッドシートで家計簿を作る
気を取り直して、家計簿のスプレッドシートを作った。
ちなみにこちらのサイトを参考にさせてもらった。ズボラでもできる、というあたりと、仕組みがそもそもわかりやすいので。
日々使った金額を記入するシートと、月間収支をまとめるシートを作り、とにかく記入せよ、と。
なお、昔あった生活指導型実用家計簿ソフト「SUPERその日暮らし」で指導員さんに怒られた経験者としては、「1日あたりいくら使えるか表示する機能」がほしいと思ったので、財布の残金と給料日から算出して表示できるようにした。
お金を使わないで過ごすと、翌日使えるお金がちょっとだけ増えていく。それが嬉しかったので。世にいろんな家計簿ソフトが出ているけれど、僕がぜひもう一度使いたいと思う家計簿ソフト。また作ってくれないかなあ。
返済から今後の生活の下準備がようやく完了
先月までの収支を記入して、現実を知る
通帳をもとに、家計簿にざっと記入して、使い方を教える。
借金して買い物できる状態じゃないことが目の前の数字に現れると、一体自分は何をしていたのだ、という表情になった。そりゃそうだ。生活費が数万円しか捻出できないのに「なんで青汁なんて買ってるんだろう」と思うよな、うん。
とにかく、お前の生活費はこれしかないの。毎月いくら届けるから、1ヶ月それでやりくりしろ。ネットでクレジット使ってモノを買うのは不許可。コンビニ支払いで現金で出せ。アプリ課金なんかしちゃいかん。BSもCSも映らないのにNHKの料金を余分に払うな。auの料金プランを見直せ。給料日前でお金が心配なときはガソリン満タン入れない方がいい。など指摘。
給料日に生活費を届ける
そして給料日。昼休みに銀行で生活費をおろし、記帳。帰宅時に妹宅へ寄り道して、生活費を手渡しする。「ここから本番だ。がんばれよ」と伝え、緊急用にいちまんえん、余分に渡すのが兄のやさしさ。もちろん「使うなよ」と言い含める。
ここまで約1ヶ月。ちょっと、だいぶ精神的に疲れたせいか、めったに夢を見ない僕の夢に母が現れて「だってしょうがないじゃない」と言ったりしたこともあったけど、ようやくスタートできた。
約 1ヶ月経過して
割と頻繁にLINEで連絡を取るようになったこともあり、妹からいくつか感想らしいものが出てきた。
- お金の大切さがようやくわかってきた
- 余計なお菓子とか買わなくなって自炊が増えた
- 失っていた向上心が戻ってきたかも
などなど。管理するのが自分の財布の中だけ、というのがわかりやすいからか、今のところ問題なく推移している模様。この調子で続けばいいな。生活に余裕があれば、先のことも考えやすくなるし。
また、今回のことで僕自身も家計を見直して、同じ家計簿をじぶんち用にカスタムして使うようにした。今までもざっくりと妻が管理してくれていたけれど、もう少し厳密に見ておこう、というわけだ。まあ、おかげで僕の小遣いが減ったのだけれど、それはまあ、仕方ない。…仕方ない。