人はなぜ「ここにはないでしょ」というところを探すのか
タイガーアイ(虎目石)は、金運・仕事運アップ!のパワーストーン、だってさ。
母が誕生日にくれたタイガーアイのブレスレットを無くしてしまい、この数週間ずっと探していた。亡くなる前にくれた最後の誕生日プレゼントだったので、それはもういろんなところを探したのだけれど、全然出てきてくれなかった。
息子が触りたがるので、つけたり外したりしていたせいもあって、どこで無くしたか見当もつかない。「なんだぁ、気に入ったのか?もうちょっと大きくなったらお前にあげるよ」とか言っておいて、なんて間抜けなおとうさんだ!
以来、職場、和室、リビング、洗濯機の中、車の中、鞄の中、服のポケット、箪笥の裏、下駄箱の中、冷蔵庫の下、エトセトラエトセトラ。
どうして人は、物を探す時「いやいやいや、ここにはないでしょ常識的に考えて」というところまで探してしまうのだろう。
昨日の帰りがけに職場の机の周りをもう一度探し、「これだけ探して見つからないのだから、もう探すのはやめよう」と決めた。
心配してくれていた妻に、LINEで報告。
「やっぱないわブレスレット。落としてしまったのかな」
「そうかー…どこに落としたのかな。さみしいね。」
「残念だ。諦めたわけじゃないけれど、気にしすぎないようにするよ」
「そのうち出てくると思いたいね。」
「ん、そう願ってるよ」
探すのはやめようと思っているにもかかわらず、自宅の駐車場で車内をもう一度探す。やっぱりないよな…ごめん母さん。と、何気なく後部座席のフロアマットを持ち上げてみたら。
あ、あったぞおおおおおおお!!!
なんでこんなところに?とかいろいろ思いが駆け巡ったけど、とにかく見つかって本当によかった。失ったと思っていた金運と仕事運その他もろもろが帰ってきた!
諦めたとたんに出てくるあたり、誰の仕業か知らぬが心憎い演出。しかしフロアマットの下、かあ…。
こういうことがあるから、人は物を探す時「いやいやいや、ここにはないでしょ常識的に考えて」というところまで探してしまうのだろう。