「642文章練習帳」が届いたら恋がしたくなった
「642文章練習帳」という本をラジオで高橋源一郎さんが紹介していて、勢いで買った。後悔はちょっとしかしてない。
ちょっと、というのはつまり「642題も書くのが大変」っていう。
1_昨日のおみくじには何が書いてあった?ついていない1日でした。
というような、頭をひねらないといけないお題が書いてあって、余白に書き込めるようになっていて、それが642題もあるのだ。
分厚い。かわりに字が小さくてコンパクト。書き込めるようになってはいるが、使い勝手は悪そうだ。
持ち歩いて、ちょっと時間ができたら適当にめくり、出てきたお題にどう答えるかを考える、そんな使い方がよさそう。スマホでゲームをやるよりは、想像&妄想力を鍛えられていいかもね。文章を書くのが好きな人にプレゼントしたら喜ばれそう(ただし「練習帳」というタイトルについては気を遣わなければならないかも)。
僕は文章を書くことが苦手で、大嫌いだった。
書いては消し、書いては消しを繰り返す。文章の順番を入れ替える。だーっと書いてから削る。削りすぎて元に戻す。「いい文章」を目指そうとしてぐちゃぐちゃいじり倒すので、なかなか終わらない。
読書感想文なんて苦しいだけ。卒論は見よう見まねで何とか切り抜けた(誓って言うがコピペじゃないよ)。小論文の試験は時間が足りな過ぎて、最後は読めないほどぐちゃぐちゃな走り書き。簡単なメールを書いていたはずが、30分経過していて唖然とする。
それが、遠距離恋愛をきっかけに変わった。相手との会話はもっぱらメールが主だったので、誤解されない言い回しや、自分の気持ちを伝える一番的確な表現を必死に探したし、相手の文章から気持ちを読み取ろうと一生懸命だった。どちらも上手にできていたとは思えないし、書くのが苦手なことに変わりない。でも、少なくとも嫌いではなくなって、書くことに喜びを覚えるようになった。
だから、転職して時間に少しだけゆとりができた今、こうしてブログなど書いているのです。
好きな子には苦手なことでもがんばっちゃうあたり、恋愛ってすごい。ああ、もう一度恋がしたくなってきたよ。次は……そうね、プログラマーな女の子か、英語ペラペラの女の子か、為替取引とかでサクサク稼いじゃう女の子がいいな。
642文章練習帳: TINY THINGS TO WRITE ABOUT (マルチメディア)
- 作者: サンフランシスコ・ライターズ・グロット(San Francisco Writers’ Grotto)
- 出版社/メーカー: クロニクルブックス・ジャパン
- 発売日: 2015/12/16
- メディア: 単行本
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